近年のAI業界の動向
「攻めのAI」と「守りのAI」とは

最近のAIの導入のトレンド

Deep Learningの登場による2006年から続く第三次AIブーム。15年ほど経った現在では、毎日のように「AI」という単語を耳にするようになってきました。
9月に予定されているデジタル庁開設に伴い、日本のDX推進に拍車がかかることは容易に想定できますよね。その中でAIは非常に重要な役割を担っていくことは間違いないでしょう。

第三次AIブームではAIがどんどん業務に浸透してきている印象があります。しかしながら実態としてはまだまだで、さまざまな機関が調査をしていますが、導入企業は全体だと10%前後くらいでとどまってしまっているのが現状です。内訳を見ても大企業が15%前後、中小企業だと5%前後と企業の規模によっても格差が増してきていることが分かります。

その中でも早くからAIの導入を進めてきた大企業では、もともとは業務の効率化や省人化、自動化といった部分でAIの導入を進めてきましたが、最近では製品にAIを組み込んだものを開発することが増えてきており、Ristへの問い合わせもそういったAI開発の依頼が増えてきています。

「攻めのAI」と「守りのAI」

RistではAI導入を「守りのAI」「攻めのAI」という軸で考えています。自社内の業務効率化やコスト削減のためにAIを活用することを「守りのAI」としています。一方で、自社製品にAIを組み込むことでプロダクトの価値を上げるAIを「攻めのAI」と呼んでいます。

もちろん日本のDX推進には「守りのAI」「攻めのAI」のどちらもさらに導入率を上げ、進化をしていく必要がありますが、この「守りのAI」と「攻めのAI」では、必要なものが大きく異なってきます。
「守りのAI」では、もちろん精度が良いものに越したことはありませんが、業務の効率化やコスト削減という目的のため、比較対象が社内の人件費や生産効率などになってきます。導入される現場や種類にもよりますが、AIの精度をとことん突き詰めるというよりは、まずは一旦ある程度の精度を出して、「継続的にその部分のコストをカットしていく」ことが重要になってくるのです。

さて、それに比べて「攻めのAI」はどうでしょうか。最近では家電や機械、教育サービスにまで、さまざまな場面でAIを組み込んだプロダクトやサービスを見かけるようになってきましたよね。そして、製品として世に出すということは、競合他社がいるということになります。
一つの製品を発売するにしても、価格やその他機能と同じように、AIの性能も差別化の要素として捉えることができます。そのため、「攻めのAI」は「短期的に他社製品と差別化して勝つ」ことが必要となり「守りのAI」とは性質が大きく異なる点と言えます。

つまり、「攻めのAI」では圧倒的な他社とのAI技術の差が求められるということです。

このような「守りのAI」と「攻めのAI」の性質の違いをよく理解しておかなければ、初手の段階で躓いてしまうことがあるので、注意をしていきたいところです。

新サービスについて

「守りのAI」と「攻めのAI」についての違いを説明しましたが、最近はそのニーズの動向も変化をしてきているように思います。Ristでは創業当時より、「守りのAI」としての外観検査を得意としてきましたが、近年「攻めのAI」のお問い合わせが非常に多くなってきています。
こういったお客様のお声から、AIのトレンドが変わってきているということを実感をする場面が多くあります。

実はRistでは以前より少しずつ「攻めのAI」の案件を個別にお受けしてきました。しかし、最近ではかなりその数が多くなってきたこと、また、「攻めのAI」は開発や契約形態の状況も異なってくることから、今回「攻めのAI」にフィットした形のサービスをローンチすることにしました。

Rist研究委託サービスの詳細はこちら

製品への組み込みのAI開発では、そもそも精度が出ないと使い物にならなかったり、探索的にAI開発を進めたい場合があったりと、多様なニーズが存在します。また、開発のための環境もさまざまです。それらに合わせた4つのプランでAI開発をまるごとお受けするサービスが「Rist研究委託サービス」です。

まずは詳細をご確認いただき、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

「攻めのAI」で勝つためのポイント

Ristでは製造業を中心に、このような「攻めのAI」の導入実績を積んできました。そこで培ってきた経験をみなさまの製品開発と合わせて、強いプロダクトをともに作っていくことができればと考えています。
そして、「攻めのAI」で勝つためには重要なポイントがあります。しかし、本ブログでは書ききれないため、お問い合わせいただき、資料とともに個別のセミナー等も開催可能です。
「攻めのAI」開発に対して、みなさまの意思を統一していく際などにご活用いただければと思います。

セミナーのご依頼だけではなく、サービスの詳細や、お客様の課題などお気軽にご相談いただければと思います。以前セミナーを受けられたお客様も個別に具体相談なども、お気軽にお話をお伺いできればと思います。下記フォームよりいつでもお問い合わせお待ちしております。

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