R-plus+ 番外編 「Rist Kaggle Teamに聞く!!」

Ristは2020年1月にRist Kaggle Teamの立ち上げを行い、早2年半ほどが経ちました。現在はKaggle Grandmasterが4名、Kaggle Masterは9月からさらに1名が入社し、Kaggle Master以上のメンバーは8名になりました。それぞれに切磋琢磨し、さまざまなコンペティションで結果を残しながら、業務の中でもその実力を遺憾無く発揮してくれています。
そして、2022年7月までのコンペティションの結果により、Rist Kaggle Teamのメダル総保有数(個人の保有しているメダルの総合計)が100個を超えました。それを記念し、今回Rist Kaggle TeamのメンバーのQ&A記事を公開することになりました!
この機会にRist社員も普段気になっている質問をRist Kaggle Teamのメンバーにぶつけてみました。(入社時期の都合で二階堂の回答は入っておりません)
今回はR-plus+番外編として、「Rist Kaggle Teamに聞く!!」をお届けしていきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください!

では、早速最初の質問です。

Q1 Kaggleを知ったのはいつどういった経緯でしたか?Kaggleを始めた時期もあわせて教えてください。 

三舩:4年ほど前に某社のKaggle制度というものを知ったのがきっかけです。存在を知ってからはどのようなものかある程度調べてすぐに始めました。

石:Kaggleを知ったのは2018年の始め頃です。ML関係のネット記事か何かで見た気がします。ユーザー登録は2018年3月で、初めてコンペに参加したのは同年5月のTalkingDataでした。訳もわからず公開notebookを写経していた気がします。

蛸井:webで機械学習の勉強をしているときにKaggleの紹介がされていてそこでKaggleを知りました。2016年にアカウントを作成して、2019年からコンペティションに取り組みました。

人からの紹介や記事など、みなさんきっかけはさまざまですが、現在は同じ企業でKaggle Teamとして活動しています。Kaggleで繋がったご縁というのも面白いですね!では、続いての質問に移りましょう。

Q2 Kaggleの面白さ、魅力とは何ですか?

三舩:人と競い合えることがKaggleの面白さだと思っています。実験がうまくいき、スコアや順位が上がっていく時は対人ゲームと同じように楽しめます。また、Kaggleに取り組んでいる人は優秀な人や面白い人が多く、Kaggleコミュニティに参加することで色々な人から色々なことを学べるのも魅力の1つです。

藤本:趣味と実益を兼ねたソシャゲみたいなところです。
Kaggleを通じて、これまで関わることのなかったデータやタスク(AIモデル)、人々と関わることができるのが自分にとってはとても魅力です。共通の趣味として、バックボーンが違う方とのコミュニケーションのきっかけになるのもありがたいです。
(Ristに入社できたのもKaggleやってたおかげですし)

大越:コンペに取り組んだり、他の人の解法を読むことで新しい発見がある。実データを使いながら、各タスクに効果的なアプローチが何か、検討できる。

小野寺:オンラインで他人と対戦出来るところ。ネトゲとは違って罪悪感が全く無いところ。

本インタビュー企画時、社内に聞いてみたいことを募った際に「Kagglerは戦闘民族と聞いたが本当なのか?」という質問が上がってくるほどでしたが、やはり人と競い合うことを楽しんでいる方も多いのですね。知的好奇心や人との関わりのきっかけというのも、Kaggle自体がとても良いコミュニティとして、みなさん楽しんでらっしゃるのだなと感じました。
次は社内からの質問でも、とても多かった質問です。

Q3 Kaggleで参加するテーマは何を基準に選んでいますか?

藤本:自分にとってほどよく馴染みがあってかつ新規性(データやタスク)があるか。あまり馴染みがないと始めるのが辛いですし、これまでやったことと似すぎていると新しく学べることが少なくなりそうなので。あとはその時の自分にとっての課題(例:カメラ幾何よく知らないな)にマッチすれば参加したりします。

Chen:
1. Are there new things to learn.
2. Do I have interesting ideas after reading the introduction.
3. Quality (data, evaluation metric, etc.) of the competition.
1. 新しく学ぶべきことがあるか
2. 導入部を読んで、面白いアイデアがあるか
3. コンペティションの質(データ、評価指標など)

小野寺:運ゲーじゃ無さそうで興味のある題材かどうか。勝てそうとかは気にしていない。

テーマに対する興味等の回答が多い結果になりました。新しいものに対して挑戦して、メダルをどんどん獲得して行っているのは本当に素敵です!メダル獲得のニュースが多く出せるのは広報としても嬉しい限りです。
メダルの獲得実績はRist Kaggle Teamのページや、お知らせから確認ができるようになっています。ぜひご覧ください。

Q4 コンペによって、チームでの参加、個人での参加はどのように決められていますか?

石:銀圏くらいまではなるべく個人でやるようにしています。時間が間に合わなさそうだったり、自分とは違うアイデアが必要そうだな、と思ったタイミングでチームのお誘いをかけたりしています。

Chen:I always prefer solo. I do team merge when resources(time&GPU) are limited.
私は通常ソロを好みます。リソース(時間やGPU)が限られているときは、チームマージを行います。

蛸井:まずはソロで参加して、ゴールドメダル取れなそうならチームを組むことが多い。コンペに取り組む前に他の人に誘われた場合は最初からチームを組むこともある。

大越:チームで相談しながらコンペをやるのが好きなので、基本チームで参加しています。

ソロ参加からチームに移行する方がほとんどでしたが、大越さんのようにチーム参加を基本としている方もいて、人それぞれという感じですね。大越さんは先日掲載されたこちらの記事でもアメリカの方とチームを組んだ際の思い出も語っていますので、ぜひご一読ください。さて、続いての質問です。

Q5 コンペで勝つためにはどのような努力が必要だと思いますか?コンペによると思いますが、他の人に負けないためにしていること、勝つためのコツなどを教えてください。

Chen:
1. It’s important to understand the competition first. Read the description of the competition and read it again every few days.
2. Manage code and experiment results efficiently.
3. Read top solutions and try the ideas yourself. Don’t take the opinions in a solution post lightly until you have successfully reproduced the results.
1. まずコンペを理解することが大切です。コンペの説明文を読み、数日おきに読み返すこと。
2. コードと実験結果を効率的に管理する。
3. 上位の解法を読み、そのアイデアを自分で試してみる。再現に成功するまでは、ソリューションポストを信用しないようにすること。

蛸井:
1.過去の似たようなコンペで取り組まれていることはもれなく試す
2.アイディアを考える時間を確保する(闇雲に作業をし続けない)

大越:OpenMMLabを手足のように扱えること。

小野寺:夢に出るくらい没頭すること

さまざまな回答をいただきましたが、Kaggleに対しての意気込みがそれぞれ感じられる回答でした。こちらの質問も社内から多く挙がった質問でした。
Kaggleだけではなく、普段のお仕事にも活かされそうなことが多いですね。

Q6 今までで一番思い出深いコンペを理由とともに教えてください。

三舩:「Home Credit Default Risk」です。初めて参加したコンペで何もわからないまま取り組んでいたのですが、上位の解法を見てすごいと思えたので今までKaggleを続けられていると思っています。

藤本:「HuBMAP – Hacking the Kidney」です。データ設計含め決して良いコンペではないと思っていますが、最初から最後まで約半年間一人で取り組んだので思い出深いコンペでした。再走したいとは思いませんが。

石:2020年開催の 「OpenVaccine: COVID-19 mRNA Vaccine Degradation Prediction」です。課題設定、提供データどちらも面白かったです。Kaggleとしては珍しく開催期間も1ヶ月弱と短く、どちらかと言うとキーアイデアにいかに速くたどり着けるか勝負だったのも好きでした。ソロ金がかかったコンペだったので期間中は生きた心地がしなかったですが……。

自身の体験で良かった点、苦労した点も多くありましたが、三舩さんのように上位解法を見て感動する体験も素晴らしいですね。その体験がその後の人生に影響していると思うと、Kaggleの凄さを改めて感じます。Rist Kaggle Teamのメンバーが上位になっている時も、きっと誰かの人生の何かのきっかけになっているはずです。では最後の質問です。こちらは全員の回答を掲載したいと思います。

Q7 最後に今後の目標を教えてください。

三舩:ソロで金メダルをとり、Grandmasterになることが直近の目標です。

藤本:Solo Gold(GM になる)

石:なんとか今年度中にGMをとりたいです。

Chen:Having fun.
楽しむこと

蛸井:
1.kaggle Competitions rankで9位以内に入りたい
2.画像コンペでgoldメダルをとる

大越:できるだけたくさん優勝できるようがんばります。

小野寺:真のGM(solo優勝5回)

ありがとうございました!Rist Kaggle Teamの益々の活躍を祈っています!
Ristでは今後もKaggleチームを中心にさまざまなコンペティションに積極的に参加し、技術向上を図り、お客様の課題解決に貢献していきます。

今後の活躍にもぜひご注目ください!