
はじめに
みなさん、こんにちは!Rist広報です。
7月3日(金)、京都大学 情報学科 計算機科学コースの「情報と職業」の講義にて、当社のAIフェロー 兼 Kaggleチームシニアマネージャーの小嵜耕平がゲストスピーカーとして登壇いたしました。
担当したのは、学部4年生向けの必修講義として開催されている「情報技術が世の中でどのように使われているかを概観するオムニバス講義」です。この講義は、実社会における情報・AI技術の活用事例を学び、高度情報・AI社会の現状や、情報分野で研究開発を行う上での心得・倫理について概観することを目的としています。
今回は、世界的なデータサイエンスコミュニティ「Kaggle®」において、世界にわずか400名ほどしかいない(※1)最高称号「Kaggle Grandmaster」を保持する小嵜の視点から、「AI時代のエンジニア像」についてお話ししました。

講義テーマ:「AIがコードを書く時代、人間はAIにできないことをしよう」
近年、Coding Agentをはじめとする自律型AIの進化は目覚ましく、「これからのエンジニアの役割はどう変わるのか」という議論が交わされることも珍しくなくなりました。
講義では、ITベンチャーから外資保険、金融、スタートアップ、さらにはOSS(オープンソースソフトウェア)開発まで、多様な業界で積み重ねられてきた「データの社会実装」の実経験をベースに、まさに変化の中にある開発現場の動向が共有されました。
AIによってソースコードの自動生成が実用化され、コードを記述するだけの役割は縮小していく中で、小嵜は「AIによる生成スピードは圧倒的に速くなったが、その成果物に対する人間の『責任』がなくなったわけではない」と指摘します。AIが出力したものを文脈に合わせて正しく理解し、検証・解釈する能力の価値は、むしろこれまで以上に高まっています。
講義で共有された主な内容
- 自律型AIの現在地と、目まぐるしく変わる最先端AIモデルの進化の変遷
- 無策なAI活用が組織やコミュニティを疲弊させる構造上の問題
- AI活用のための組織基盤や仕組みの重要性
- 新しい挑戦をして、その過程からAIができないことを知り、自分の強みを見つける
講義では、単に技術的なトレンドを追うだけでなく、AIによる成果物をいかに規約や運用ルールによって現場へ適応させるか、そして最終的な成果物の価値を人間がどのように判断していくかという、これからの時代に求められるアプローチや思考プロセスの重要性が語られました。3限から4限にまたがる長時間の講義となりましたが、受講生の皆さんが、真剣な表情で熱心に耳を傾けていた姿が印象的でした。

激変するAI社会と、これからのエンジニアリング
講義の締めくくりとして、小嵜から受講生に向けて以下のメッセージが伝えられました。
AIによってできることの基準や速度が激変する時代だからこそ、出された成果を自分の頭でどう『理解し、解釈するか』という人間の領域が重要になります。皆さんには、ぜひそうした『AIにできないこと』を突き詰め、自分自身の強みを磨いていってほしいと思います。今回の講義が、皆さんがこれから研究や開発を進めていく上での一つの視点となれば幸いです。
おわりに
京都大学情報学科の学生の皆さん、そして今回の登壇にあたり貴重な機会をいただきました関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
株式会社Ristでは、今後もこうした教育機関への技術還元やアカデミアとの連携を通じて、次世代の技術者育成およびデータサイエンス分野の発展に貢献してまいります。
それでは、次回のブログもお楽しみに!
※ 2026年7月8日時点の情報です。Kaggleランキングは随時変動します。
なお、本記事で紹介したAI技術の進展や開発環境の変化、それに伴うエンジニアの役割に関する考察は、2026年7月3日の講義時点における知見や未来予想に基づいています。
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