【製造業向けAI新技術】Ristが国立大学法人東北大学と高解像度画像に特化したAIアルゴリズム・モデル開発の共同研究を開始

株式会社Rist(本社所在地:東京都目黒区、代表取締役社長:藤田亮)は、2020年4月1日より国立大学法人東北大学(教授:岡谷貴之)とともに高解像度に特化したAIアルゴリズム・モデル開発の共同研究に着手しました。
製造業の外観検査に特化したモデルを作ることによって、精度と速度を向上させるとともに、開発コストの削減を目指します。

■共同研究の概要・目的
今回Ristと東北大学は共同研究により、高解像度を対象とし画像内にある小さな異常検知やモード分類、その場所の可視化を少量のデータからリアルタイムで行えるAIアルゴリズム・モデル開発を行います。
現在用いられている異常検知とモード分類、並びにその場所の可視化を少量のデータで行うモデルのほとんどは、低解像度の画像を対象としたモデルです。
製造業での異常検知などのタスクにおいては、解像度の高い画像内にある小さな異常の検知を目的とすることが多く、実用性を鑑みると世の中一般に公開されているAIアルゴリズム・モデルでは有用でないケースが多いということが課題でした。対策方法は複数ありますが、計算速度が遅くなってしまったり、処理に手間がかかったりと問題点があり、多くのAIの企業も悩んでいた部分でもあります。
また、日本の製造業は非常に品質が高いので、元々不良品データがとりにくいということも課題の一つです。
この課題を解決すべく、高解像度の画像にある小さな異常検知やモード分類、その場所の可視化までを少量のデータでリアルタイムに行えるAIアルゴリズム・モデル開発を行うことになりました。

これにより、これまで難易度の高さ・検査の複雑さからAIでは精度が上手く出なかった製造業の外観検査において、精度と速度を向上させるとともに、開発コストの削減が可能になります。また、外観検査の属人性をAIで置換することで、品質を一定にし、お客様の業務改善に貢献してまいります。

■Ristの研究・開発
Ristでは、現場への導入だけではなく、新しい技術への研究・開発に投資することを大切にしています。私たち自身の技術力の向上が、社会全体の発展に繋がると信じているからです。
今までも、医療分野での大学との共同研究、製造業向け比較検査ソリューション、外観検査の自信度の設定など独自技術の開発に力を入れてまいりました。
常に新しいこと、難しいことにチャンレンジすることを会社として大事にしており、これからもこの姿勢をさらに強くしていきます。

■岡谷教授について
専門はコンピュータビジョン・知覚情報処理・知能ロボティクス・深層学習の原理の解明とそれを踏まえた実世界応用に関心を持つ。
1994年 東京大学工学部計数工学科卒業
1996年 東京大学大学院工学系研究科計数工学修士課程修了
1999年 同博士課程修了。博士(工学)
1999年 東北大学大学院情報科学研究科助手
その後助教授を経て
2013年より教授、2016年10月理化学研究所革新知能統合研究センターチームリーダーを兼務。
International Journal of Computer Vision誌Editorial Board Member、International Joint Conference on Artificial Intelligence 2020、Area Chairなど。

※写真、ロゴマーク提供:国立大学法人東北大学