京セラ野洲工場の排水処理設備では従来、作業員が1日3回の頻度で工場内に点在する3カ所の排水処理設備に出向いて排水の処理状態の目視確認を行っており、人手不足や業務効率改善の観点から、自動で良否判定ができるシステムの開発が求められていました。
開発期間
- データ収集:1年
- AI開発:2年
- 検証期間:3ヶ月
課題
排水処理設備における排水の処理状態の目視確認作業には相当の時間を要し、人手不足や業務効率性の観点から運用の改善が必要でした。
屋外の排水処理設備では時間帯や気象条件などによって水面の見え方は様々であり、システムによる自動良否判定は技術的に困難でした。そのため、良否判定を作業者の経験に頼っていました。
結果
目視確認作業の時間削減および作業者の負荷軽減を実現。
3カ所の排水処理設備へのシステム導入後の時間削減効果は年間504時間を見込んでいます。
撮像環境への専用照明の設置および各現場ごとに最適化されたAIモデルの利用により、各現場の環境や天候、昼夜の違いに関係なく、正確で安定した自動良否判定を実現しました。
導入条件
- 既設の排水処理設備であっても、カメラの取付けとインターネット接続が可能であれば、基本的に導入可能です。
- 撮影した画像を目視確認することで排水の処理状態の良否判定ができれば、AI技術による良否判定の自動化は可能です。