Rist staff interview #03 石井良 〜12月からの育休取得を控えた今、仕事と育児の想いを綴ったロングインタビュー 〜
石井良 2020年5月中途入社
京都工芸繊維大学 電子システム工学課程 卒業
奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 修了
技術営業 兼 営業
大手電子部品メーカーで商品開発(3.5年)、大手電機メーカーで新規事業企画(2年弱)IoTサービス開発(1.5年)を経てRistへ入社。
Ristでは、問い合わせ対応から契約締結まで一貫して対応。最近は営業チームの方針策定やKPI管理等も行っている。
今年5月にRistに入社され、ちょうど半年が経った石井さん。12月から育休を取得されるとのことなので、仕事と育児の両立などについてもお伺いしました。今回はいつにも増して、ボリュームのあるインタビュー記事となっています。まずは、前職の大手企業からベンチャーであるRistに転職を決めた理由を教えてください。
石井:大手企業の場合、仕事の裁量、幅が広くないところも多いのが現状です。自分の裁量で動ける仕事がしたい、もっと面白く仕事がしたいと思ったことが、ベンチャーへの転職のきっかけです。
AI業界に興味を持ったのは、前職で、B2B領域のファクトリーオートメーション、つまり「工場の自動化」に関わる新規事業の企画に携わっていた時です。
当時、「AI」というのが、まさにブームの時期でした。機械が得意な領域は、どんどん機械がやれば良いという自身の価値観にもフィットし、AIの技術に興味を持ち、可能性を感じました。
その技術をRistが持っているというとことで、面白そうな会社だなと思っていました。
Ristを知ったきっかけは何ですか?
石井:『AI・人工知能EXPO』の展示会です。画像AIの会社をピックアップして周っていて、Ristに出会いました。その時にRistのブースで、創業者の遠野さんと、画像とAIって面白いなという話をしていました。まさか自分が入ることになるとは、当時全く思っていなかったですが(笑)
そうだったんですね!Ristの営業としてすでにバリバリ仕事されていますが、営業は初めてということで驚きました。大学も理系で、今までの経歴もどちらかというと技術職なのかなと思いますが。
石井:そうですね。大学時代は、半導体の中の仕組みがどうなっているのか、などについて研究していました。サークルでは、NHKの『ロボコン』にも参加するようなロボットサークルに入っていて、電子工作やプログラミングなどをしていました。
あと関係ないですが、京都のラーメン激戦区で有名な一乗寺が学校から近いので、大学時代は、ラーメン屋の『天天有』『高安』『夢を語れ』によく行きました。
私も地元が近いので学生の頃よく行きました。Ristラーメン部も行動範囲を広げて一乗寺までいきたいですね。
大学卒業後は、どのような仕事をされていたかお伺いしてよろしいでしょうか?
また、転職の際に、営業を希望された理由も併せてお願いします。
石井:1社目は、大手電子部品メーカーで商品開発を3年半。
2社目は、大手電機メーカーで新規事業企画を2年弱、IoTサービス開発を1年半していました。
1社目では、北陸地方の山奥の雪深いところにある工場で、2年後くらいに世の中に出るようなモノの開発を行っていました。
そして、2社目で新規事業企画を担当し、お客様の課題を聞いていく中で、もっと世の中の課題を近くで知ってみたいと思うようになりました。そのためには技術の仕事よりも、お客様と直接的に関わることができる仕事の方が良いと考えるようになり、営業を選択しました。
では、営業する上で大事にされていることや、石井さんの営業スタイルを教えてください。
石井:まだ半年くらいの経験しかないので、営業に関して一家言を持てるほどではないですが、お客様の中での課題の認識・解像度をあげたいというのが第一にあります。
お客様からは、「こんなことで困っているんだけど」「こんなことでAIを使いたいんだけど」という抽象的な相談が多いんですよね。それを少し深掘りして聞くと、それは本当にAIで課題解決できることなのか、AIではない何かで解決できることなのではないか、という答えが出てくることもあるんです。
結果的に、Ristのビジネスに繋がらなかったとしても、何かしらの気づきがあればいいなという思いで、打ち合わせに望んでいます。自社の商品を強く売り込むのではなく、世間話をしながら、少しずつお客様のお困り事とか課題感に迫っていければ良いなというスタイルですかね。
技術営業も兼任されていますが、やはり前職の経験が生きていますか?
石井:そうですね。技術営業として良い提案をするためにも、技術的な専門知識・ヒアリング力が特に大事かなと思います。前職ではAIの技術をやっていた訳ではありませんが、技術的な話を吸収できる下地は出来上がっていると思っています。
達成欲や知識欲がモチベーションに
営業はやりがいが大きい分、大変なことも多いかなと思うのですが、いかがですか?
石井:フロントに立っているので、お客様に対して常にスピード感を持って対応をしなければならないという点では大変だと感じることはあります。
でも、その分お客様に出した提案が採用された時はすごく嬉しいですし、案件が取れた時の達成感も大きいです。
達成欲だけでなく、知識欲もモチベーションに繋がります。
最新の技術や「この技術とこの技術だと課題解決ができる」とか「実はビジネスとしてこんなニーズがあったんだ」とかも知っていたいんですよね。営業だからこそ、いち早く知ることができるのかなと思いますし、知りたい欲が満たされると楽しいと感じます。
ご自身はどんな性格だと思いますか?入社の時期が自粛真っ最中だったのもあって、業務時間以外で石井さんと関わる機会があまりなく、まだまだ謎が多い石井さんなので気になります。
石井:そうなんですよね。入社のタイミングとかもあって、まだ皆さんとご飯にも行けてないです。
自分では、割と大雑把で、あまり細かいところは気にしないタイプだと思います。ただ、やりたがりなところがあって、良く言えば行動派、悪く言えばやたらと口出しするという感じです(笑)
意外です!営業チームの管理的な部分も担当されているので、まめな性格なのかなと思っていました。入社後1ヶ月も経たない時に、すでに全体の把握もされていて、馴染まれてたじゃないですか。そもそもそういうのが得意なのか、もしくは何か努力されていたのですか?
石井:自分の性格の話にも戻るんですけど、知りたがりな部分があって、slackのチャンネルを見まくってたんですね。今どんな状況になっているのか、誰がどんな話をしているのかとか。
よく言えば知りたがりだし、悪く言えば悪趣味、覗きたがりなところがあって(笑)
情報収集しつつ、slackで会話に入らさせてもらったり、ネタ提供したり、自分からコミュニケーションをとって関係構築をしていきたいなというのは思っていました。
自分としては振り返れていないんですけど、今お話を伺って上手くできていたのかなという感じです。
入社すぐに、完全テレワークの環境って大変ですよね。
石井:そうですね。なかなか衝撃的なスタートでした。しばらくオフィス出社ができなかったので、入社してから、皆さんと一度も会ったことがない状態での業務が1ヶ月くらい続いていました。
めげるかと思いましたが、皆さんがフラットな感じで受け入れてくれたので、すごく仕事がしやすく、ここまで来れたなのかなと思います。
実際入社してRistの良いなと思う所はなんですか?
石井:
1. 尖った人ばかり
2. 仕事と裁量がセット
3. 調整、忖度なし
4. スピード感、決めるのが早い
5. リモート推奨で働きやすい
といったところですね。
「尖った人ばかり」というのは一般的に良い意味として捉えられるのか微妙なところだと思うのですが、石井さんとしてはどんな考え方ですか?
石井:知識的なところでも、技術的なところでも、みんなエッジが立っていて、フロアを見渡してもちょっと変わった人ばっかりですよね。この部屋(石井、山田、岡本)だけでもそうですけど。山田さんはすでにめっちゃ変わってるし、服からすでに変わってるし。そういう人が当たり前にいるのがすごく良いなと思っています。
大きな会社だと、やはり会社のガチガチのルールや方針に適応できる人が一般的で、歓迎されるんですよね。
もちろんそれもすごく大事ですが、僕はあまりルールルールしてるのが好きじゃなくて、本質でない部分は、どんどん個性を発揮していいんじゃないかなという考えです。
それがRistでは体現できているのかなと、実際に働いているメンバーを見て思いますね。なので、すごく居心地が良くて、働きやすさを感じます。
ひげパーマ(僕と山田さん)は他の会社だと入れてすらもらえないですしね、きっと。
山田:(ちなみに僕はパーマじゃなくてパーマ風天パです!)
当たり前の光景になってますが、冷静に考えるとそうですね(笑)
「調整忖度なし」のところについてはどうお考えですか?
石井:大手企業は、色々な所で責任が分散されていて、何かアクションを起こす前に、様々な部署・人に話を通しておくことが必要です。それはそれで大事なことなのですが、仕事の裁量やスピード感はないです。
Ristでは、そういうのが一切なく、藤田社長、長野副社長がOKを出してくださればOKです。仮に事後になったとしても、お客様や会社に迷惑がかかることでない限りは、ほぼほぼOKと言ってくださるので、非常にやりやすくRistの良いところだなと感じます。
Ristが顧客に価値を最大限提供できるビジネスの座組を作る
今後、仕事、プライベートでチャレンジしたいことはありますか?
石井:仕事面は、Ristが顧客に価値を最大限提供できるビジネスの座組を作ること。
プライベート面は、いろんなジャンルの本を読んでみたいですね。
知りたがりなので、なんでも読み漁って、おすすめされた本を読むのも好きです。
最近存在も忘れられてる・・?「かえっこ本棚」をぜひお使いいただきたいですね。
石井:まだ使ったことないので、何か読んでみます!寄付もします。
お願いします!仕事面での、「Ristが顧客に価値を最大限提供できるビジネスの座組を作ること」とは、具体的にどういったことでしょうか?
石井:Ristのメイン事業は、外観検査の受託開発なので、お客様とRistの中で完結することが多いです。しかし、お客様とRist間だけで完結しないケースもあります。
例えば、お客様から「目視検査の工程を完全に自動化したい」「でも設備のことがよく分からないので設備から提案して欲しい」という依頼があった時、Ristで設備から作るのはなかなか難しいので、設備メーカーさんに入っていただきます。
簡単にいうと、「お客様・設備メーカー・Rist」というビジネスの関係になります。
営業の場面では、この関係性やパートナーさんを、お客様のヒアリングの時点で、どれだけ思い描けるのかがすごく大事です。
どういう登場人物の構成が良いのか、という座組みを考えていきたいですね。
RistはAIの開発にすごく尖った技術を持っているので、そこに集中するのが良いと思っています。そして別の部分は、その分野を得意とする企業様と協力することで、お客様にとって一番良いものが提供できるのではないかなと思います。
AIの可能性を感じ、AI業界、Ristへ入社されたとのことですが、石井さんが思うAIの可能性とはどういったことで、AIと社会の関わりでどんなことを期待されていますか?
石井:元々の価値観のところで、人間が頑張らなくていいことは頑張らなくていいし、単純作業や機械が得意なところは、どんどん機械に任せていったら良いと思っています。
そして「そこから解放されて、人間は何をするか」なのですが、結構難しい話だとは思います。
僕はコーヒーを飲みながら一日中本を読みたいんですけど。もちろん、そういう訳にはいかないだろうし、労働から解放されることは、まだまだこの先長いだろうと思います。
なので、もっと知的な仕事や、人間同士の関係が大事な仕事へシフトすればいいのではないかと思っています。
ありがとうございます。では、ここからは、冒頭でも言っていた通り、仕事だけでなく、育児も積極的にされている石井さんに、男性目線の仕事と育児の両立などについてお伺いしていきたいと思います。
今年の10月にお二人目のお子様が誕生されたとのことで、おめでとうございます!お一人目のお子様の時も、以前の会社で育休を取得されていましたか?
石井:ありがとうございます!はい、出産予定日から4ヶ月間取得していました。
制度はきちんと整っていたのですが、平均年齢が高く、子育てが一段落した世代の方が多かったので、僕が10年ぶりくらいだったそうです。
Ristでも初の育休取得メンバーになりますね。
石井:そうなんです。実は、育休に関しては、入社前から藤田社長と人事に相談していました。
入社前から子供が生まれることが分かっていたので、育休を取りたいということ、制度はどうなっているか、という相談をさせてもらっていました。
その時、まだ育休制度がなく「急ピッチで作ります」とおっしゃってくださり、準備いただけたという感じです。
子供の誕生という大きなライフイベントを大事にしたい
相談したら実際に制度を作ってもらえる柔軟さは、本当にRistの良いところですね。前回も含め、なぜ育休を取ろうと思われたのですか?
石井:まず、これからの子供の成長に、自分も積極的に関わりたい、家庭と仕事どちらも大事にしたいという思いがあります。一度、子供の誕生という大きなライフイベントを経験して、より強くそう思います。
子育てを経験されている方は、ご存知のことだと思いますが、特に、首が座るまでの数ヶ月間って、肉体的にも精神的にも結構大変なんですよね。それを1人に任せきってしまうのは良くないと思っていて、2人体制であれば少し余裕も出てくるので、僕も育児に集中させてもらおうと思い育休を取りました。
育休取得にあたって、社内的に調整が大変だったところはありますか?
石井:藤田社長、長野副社長に相談したところ、ご快諾いただきました。
ただ、1ヶ月間いなくなるので、営業チームへの引継ぎだったり、皆さんに調整していただいていることが大変だと思います。でも、営業チームはじめ、PM、企画、もちろん広報も、一緒に仕事させてもらっていてる皆さんが協力してくださっていて、すごく助かっています。
奥さんが里帰り出産していたので、しばらくは上の子と2人暮らしで、数ヶ月間ワンオペをしていました。なので、仕事のできる時間帯も限られていて、その辺りは大変で、子育てとの両立で日々悩んでいました。
育休期間に期待していることはありますか?
石井:何事もなく子供が無事に育ってくれたらいいなと思っています。
2人目が待望の女の子で、女の子相手にどういう育児をすれば良いか、未体験なゾーンなので、日々発見していきたいです。
どんな風に育って欲しい、大きくなったら一緒に何がしたいなどありますか?
石井:僕の趣味が寺社仏閣巡りなのもあって(※)名前をつける時に、神社にお願いしていて、候補をいくつかもらうんですね。その際、要望を伝えることができて「強く、優しく、たくましい子」に育って欲しいと書きました。なので、そんな風にタフな女の子に育って欲しいです。
僕が読書好きなので、子供が小学生くらいになったら、各自、家で本を読んでだらだらするってういうのがしたいですね。
(※ 本当に寺社仏閣が好きなようで脱線してしまったので、カットしましたが特に祇王寺が好きだそうです。こじんまりした良いお庭があります。心地が良くて、苔が良いんですよ……と止まらなくなっていました。他には高桐院もおすすめとのこと。)
ありがとうございます!仕事ではすごく頼り甲斐があって、家庭も大事にされ、育児にも積極的に参加されていてる姿がすごく素敵だなと思います。石井さんがきっかけで、男性女性関係なく、育休が取りやすくライフイベントを大事にできる企業風土が作られていくと良いですね。
石井さんの育休中の過ごし方などについて、また年明けにお届けできればと思いますので、そちらもお楽しみに。